吉林農業大学図書館2-見学-

9:00~11:00 吉林農業大学図書館見学

 図書館の面積は9,000㎡もあり建物は古いのですが、大きさにはビックリ、でも2・3年後には別の場所に立て替え予定とか。土地の広さにも驚きました。 閲覧室は資料や利用対象者・用途によって別れており、主な閲覧室を質疑・応答 しながら見学をしました。


禁煙表示

「見たこと聞いたこと」

・教師閲覧室______教師と大学院生の閲覧室。1,300種類の雑誌があり最新号が配架されバックナンバーは閲覧室奥の書庫に配架。書庫は学科毎にピ-インの順で配架。
 書架は数年先を見越して余裕を持った配架がなされてあり、固定式でした。書庫内貸出可でバーコード対応でした。全ての雑誌が電子媒体になるまでは、紙媒体での保存が必要で、重複しているものまで廃棄はしないということでした。これも余裕のある書庫もっているからでしょう。

・外文期刊閲覧室(外国雑誌閲覧室)______日・露・英の購入・寄贈雑誌があり最新号が配架されバックナンバーは閲覧室奥の書庫に配架。購入は大学の重点学科が行っていました。以前は岩手大学農学部の学術報告も配架されていたとか(現在廃刊)。日本発行のものは「化学と生物」はじめ各大学農学研究報告が多いという。
 ここで日本語の勉強をしている二人の女子学生に出会いました。とても勉強熱心で一人は岩手大学元農学部横田先生のブルーベリーに関する論文を翻訳、もう一人は変形菌に関する日本の論文を読んでいて随所に書き込みがなされておりました。日本語の会話はわかるようでしたが、話すのは難しいとか。二人の可愛い笑顔がとても印象的でいつか日本での再会を期待して別れました。

各大学からの寄贈雑誌 日本語を勉強中の女子学生

・科技期刊閲覧室______中国発行の科学技術雑誌12,000種の内1,300誌が学科毎にピ-イン順に配架。吉林農業大学では「菌物研究」「経済動物学報」等発行しているが「菌物研究」は図書館が編集、付館長が編集者として掲載されていました。10年前までのバックナンバーは奥の書庫へ。それ以前は別書庫(見学せず)配架。付館長が「中国の図書館は歴史廊に始まったので蔵書を重要視するが日本は利用に重点をおいている。」と相違点を述べ新図書館は両者が両立した図書館が望ましいと話しておられたのが印象的でした。


雑誌書架

・第3電子閲覧室______第1、2電子閲覧室は使用中であったためここを見学。120台のパソコンが利用可能。パソコンのOSはWindows98、管理者・教官用にはWndows2000、XPもありました。ここで岩手大学のホームページを確認したが接続途中で切れてしまいみられない状態となりました。訪中前もホームページが閲覧できない状態が続いた旨を浅野氏が説明し、現状が漸く把握できたようでした。ここで協議しあっても解決にならないということで、午後に大学のシステムを管理している「教育技術中心」に行くこととなりました。
 この室の隣に「石川武男先生細見先生贈書室」がありガラス張りで利用の度に開錠していた。岩手大学から寄贈した場合も同じ隔離した状態に配架されるのだろうか、と少し心配になりました。

第3電子閲覧室入口 石川・細見両先生の寄贈図書の贈書室

・中文図書閲覧室______中国の図書で最近購入したものが配架されてあり、自然科学と社会科学の部屋に分かれていました。各カウンターには職員1名がおり貸返業務、後ろに書架、ブックディテクション、学生証を通すとカウンターに顔写真と本人の利用状況が表示されていました。新築後は1,300㎡の部屋が13室の予定で全体の面積も20,000㎡で現在の4倍の予定だとか。利用者重視を取り入れた新しい図書館に期待と興味がふくらみました。

勉強する学生・右側が書架 開架書架への入口(ブックディテクション)

・図書借閲処______中国図書書庫配架分の貸し出しで、何台かのopac端末と目録カードがあり、過去分のカードはまだ捨てられないという現状をみました。カウンターにて入庫・貸出の手続

閉架式の書庫

・文献検索室______参考調査室のこと。中国の特許公報、chemical abstracts等二次資料が配架してあり、各検索は概ねネットワーク対応で利用し、この室を利用するのはプロジェクト等に関する事が多いとか。情報操作は平均して一日約10名。この室のスタッフが指導者となり学生全員約14,000人に対して文献探索の授業を行っています。テキストは付館長主編「信息検索導論」(岩手大学図書館の交流コーナーに配架してあります)。概ね主任以上の図書館職員は大学の教授・副教授や研究員の肩書きがあり図書館の重要な位置付けを感じました。中国での図書館の専門職員の肩書き(職名)については別に調べておく必要を感じました。

文献検索室入口 二次資料書架のカウンターにて
(情報部主任 陳さん 教授です。)

・事務室 
采訪部_____資料を購入する部署
 購入時に簡単な登録をして細目部へおくります。この時点での登録はあくまでも事務的なものなのか蔵書検索まで反映しているのか確認はできませんでした。
細目部______資料の目録・分類をする部署
 日本と同様で中国の総合目録は中国高等教育文献保障系統(CALIS)、北京大学が中心となり各大学が目録登録・作成を行っていました。


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