氏 名 | 荒井 茂充 | 本籍(国籍) | 北海道 |
学位の種類 | 博士 (農学) | 学位記番号 | 連研 第320号 |
学位授与年月日 | 平成17年3月23日 | 学位授与の要件 | 学位規則第4条第1項該当 課程博士 |
研究科及び専攻 | 連合農学研究科 生産環境科学専攻 | ||
学位論文題目 | リンゴ黒点病の発生生態と防除法に関する研究 (Studies on the ecology and control of Brooks fruit spot of apple caused by Mycosphaerella pomi (Pass.) Lindau) |
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論文の内容の要旨 | |||
リンゴ黒点病(病原菌:Mycosphaerella pomi (pass.) Lindau) の発生生態および 防除法に関する一連の研究を行った。 1.病徴および病原菌 2.病気の発生生態 無防除のリンゴ圃場から採取した果実および葉の表面において、病原菌子のう胞子から生じた菌糸上に 本菌のCylindrosporium 型分生子が形成されていることを発見した。接種試験により、この分生子は 本病の第二次伝染源として働いていると結論された。病原菌は果実および葉のいずれにおいても気孔から侵入し、 それ以外の部分からの侵入は認められなかった。 圃場における果実感染はリンゴの落花後間もない頃(5月中下旬)から始まり、落花10日後~30日後が多く、 その後7月中旬まで続いた。果実の感受性は5月下旬頃~6月中下旬が高くその後順次低下するが、7月中旬においても 程度は低いが感受性が保たれていた。 リンゴ品種の本病感受性は‘紅玉’に比べ、‘陸奥’、‘つがる’、‘ジョナゴールド’および‘あおり13’は 同等~やや高く、‘王林’、‘ふじ’および‘北斗’は低く、‘国光’および‘スターキングデリシャス’は著しく低いと考えられた。 ‘千秋’、‘あおり9’および‘金星’は、概ね‘ふじ’程度であると考えられた。 セイヨウナシ、ニホンナシ、マルメロおよびカリンは本菌の共通宿主であることを明らかにした。 これら宿主の越冬罹病落葉上には偽子のう殻が形成され、ここから飛散した子のう胞子は共通宿主いずれもの 感染源となると考えられた。なお、罹病した果実はいずれでも黒色斑点を生じることから、病名はリンゴ病害に準じて 「黒点病(セイヨウナシおよびニホンナシ:Mycosphaerella fruit spot、マルメロ:blotch、カリン:fruit spot)」とした。 3.防除法 |