情報メディアセンター長 齋 藤 徳 美
平成16年4月、国立大学法人化とともに、岩手大学附属図書館、総合情報処理センターおよびミュージアムの三施設は統合し「岩手大学情報メディアセンター」が発足しました。
これまで国立大学のひとつとして、全国的に統一した規格での教育、研究を展開してきた地方大学は、法人化とともに、地域に立脚した大学として、その特徴を明確に掲げ、自立することを求められることとなりました。岩手大学は、『岩手の“大地“と”ひと“と共に』をスローガンに、地域の文化や風土の特徴を生かした理念に基づく教育、地域特性を重視した研究を推進することによって、国際社会にも貢献できる有能な学生を育成するとともに、知の府として新たな地域連携の仕組みつくりに取り組んでいます。
大学において、教員という生きた頭脳と並んで知の宝庫である図書館・総合情報処理センターおよびミュージアムは、学術情報の収集、整理および提供、マルチメディア環境など情報基盤の整備、開発、さらには研究成果のデータベース化や情報発信など、教育・研究活動の支援に重要な役割を担ってきました。しかし、その支援は、学内の教職員を主たる対象にしたものであったことは否めません。
岩手大学が有する科学技術・文化・知性・教育といった知的資産を地域において広く活用し、大学の教育・研究の活性化をもたらそうとする「知的創造サイクル」の構築を目指すうえで、情報メディアセンターが担う役割は、いっそう重要になります。岩手大学の知的資産を育み、さらに学内外に発信するセンターとして学外にも目を向けた事業を広く展開し、同時に設置された教育研究支援施設である大学教育センター・国際交流センター・地域連携推進センターとも連携し、岩手の空に翔きたいと念じております。
センター長をはじめ、専任教員、兼任教員および職員一丸となって、努力します。岩手大学に勤務する教職員の方々は勿論、地域の多くの方々のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げる次第です。